初めて世界一周を意識したのはいつ頃だったか
24か25歳ごろだったと思う。
私は当時勤めていた会社で働くことがどうしても嫌だった。この会社でこの先何年も働くのか?まったく自分の将来の姿が想像できなかった。
そう思ってから数日後には辞めると上司に告げていた。
辞めてからというもの、今まであった目標のようなものもなくなって何もする気が起きない日々が続いていた。世界一周という目標が見つかったきかっけは本当に些細なものだったと思う。冗談か何かでそんな話が出てから、本気で考えるようになった。
どうせ一度きりの人生ならば世界中を見て回っていろんな経験を積みたい。そして地球という自分が暮らすこの星を体で体感したい。そんな妄想をしていたんだと思う。
それ以来、いったい世界一周にはいくらかかるのか?期間は?まったく検討もつかず、いろいろ調べたりしていくうちに、これは今しかできないんじゃないか?時間ならまだたっぷりあるし、行こうと思えば行けるんじゃないか?と思い始め、だいたいの予算など想像がつき、なんとなく行けるという結論に至った。
それからすぐに世界一周がすべての目標となった。
その頃だったか、気持ちが決まってからか、こんな言葉に後押しをされた。
「人のためにもならず、学問の進歩に役立つわけでもなく、真実をきわめることもなく、記録を作るためのものでもなく、血湧き肉躍る冒険大活劇でもなく、まるで何の意味もなく、誰にでも可能で、しかし、およそ酔狂な奴でなくてはしそうにないことを、やりたかったのだ(深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)
)。」酔狂・・・
その言葉の響きがなんだか気持ちがよかった。一度限りの人生だからやりたい事はやり通そう。
そして、3年という時間を費やしてお金を貯め夢だったものがリアルなものになり始めた。
正直、世界一周というのが自分にとって何なのかという明確な答えは解らないし、友人や職場の人には驚かれるが、自分では凄い事をするんだとは思っていない。ただ、旅に出たいという思いがあるだけだ。
高校の卒業式を終えて次の日に千葉から大阪までママチャリで旅に出た。今思うと無計画な無謀な旅だった。目的も大阪に本場のたこ焼きを食べに行きたい。たしか、そんな理由でだ。
あえて言うなら、その高校を卒業したばかりの旅の記憶は今でも鮮明に覚えていて、その後の人生に大きく影響があったからかもしれない。
あの感覚をもう一度味わいたい。自由に生きたい。
私にとっての世界一周の旅はそういうものかもしれない。
これまでの海外経験は韓国とアメリカ数回だけだが、それもまた少なからず影響はある。
それに一人旅ではなく、感動を共有できる仲間と共にいける今回の旅は一生忘れない宝物になると思う。今回の旅は三人の仲間と、心の中には今は亡き親友と共に行く。
旅は道連れとは言うものの。よく酔狂な私と一緒に行くと言ってくれたと思う。
正直に嬉しい。
こういう仲間との出会いに素直に感謝したい。
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